未来に洞窟を掘ろう

ビョークの言葉が教えてくれた意志

いまでも日々噛みしめる言葉があります。
アイスランドのミュージシャン Björk の言葉です。

“After tragedies, one has to invent a new world…
You have to imagine something that doesn’t exist and dig a cave into the future and demand space.”

悲劇のあとには、人は新しい世界を発明しなければならない。
存在していないものを想像し、未来に向かって洞窟を掘り、そこに自分の場所を要求しなければならない。

私はこの言葉が大好きで、ほとんど毎日のように思い出します。
自分の軌道を修正するために。


希望は、与えられるものではない

この言葉の中でこんな箇所があります。

“It’s not gonna be given to you because you deserve it.”

「あなたがそれに値するから」といって
それが与えられるわけではない。

これはとても正直な言葉です。

依存症の家族をしていると、心のどこかで思うことがあります。

こんなに頑張っているのに。
こんなに愛しているのに。
こんなに耐えているのに。

なぜ報われないのだろう。

でも、世界は残念ながら
「頑張った人に回復が与えられる」ようにはできていません。

回復、それを自分たちのものとしてDemand要求していく。
そう、与えられるのではなく、取りに行くものだと。


未来は「掘る」もの、作るもの

ビョークは言います。

未来は、与えられるものではない。
掘るものだ。

しかも洞窟を。

暗闇の中で、少しずつ。

依存症の家族の生活は、
しばらくの間、光が見えないことがあります。

回復するのかどうかもわからない。
いつ終わるのかもわからない。
正しいことをしているのかもわからない。

そんな状態で、人は毎日を生きます。

それでも、

・今日も普通にご飯を作る
・自分の生活を立て直そうとする
・情報を探す
・境界線を学ぶ
・誰かに相談する

そういう一つ一つの行為を続けながら

未来一緒に笑いあっているビジョンを失わない。

未来に洞窟を掘っている行為です。


自分の場所を要求する

この言葉の中に、もうひとつ大事な部分があります。

demand space

「自分の場所を要求する」

依存症の問題が家庭に入ってくると、
その問題は家全体を占領します。

気づくと、すべてがそれ中心になる。

家族の人生のスペースが
どんどん小さくなっていきます。

でも、この言葉は言っています。

あなたの場所を要求していい。

あなたの人生のスペースを
取り戻していい。

それは冷たいことではありません。

むしろ、それが
未来への洞窟を掘ることだからです。


その時は、空想に見える

ビョークは最後にこう言います。

その時、その掘る行為は
ユートピア的に見えるかもしれない。

つまり、

現実離れした夢のように見えるかもしれない。

でも。

未来では、それが
あなたの現実になる。


ビョークの言葉のとおり

わたしがあきらめず自分のスペースを「要求」してきたことは
すべて叶っていきました。

幸いなことに

どんなに状況が悲惨でも
わたしは洞窟を掘り続けてきました つまり

あのビジョンを手放さずに来ることができました。

わたしはあの忌まわしい家をあとにし
息子とともに新しい街で違う家で回復の道につきました。

私はこの言葉を思い出しては
今日も日々、洞窟を掘っています!